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結婚を「人生の墓場」たぁよく言いますが…
あたくしも弟が先に嫁を見つけた時にゃ、なんだか先立たれた気分になりました。
縁起でもないですね。
結婚を明日に控えた若旦那のところへ、しっかり者の長兵衛がご挨拶に来た。
「若旦那。今日は生涯でこれ以上ない幸せな日ですなぁ」
「結納は明日だぜ?珍しくうっかりしてらぁ」
「知ってるよ。だから今日が一番幸せなのさ」
これじゃお祝いじゃなくて余命宣告ですな。
えーともう一席。
鼠年生まれの娘が嫁に行きましたが、じきに帰ってきた。
「どうしたんだい。優しくて甲斐性のある男だったろう」
「ええ。姑さんとも仲良くいってたんだけどねぇ」
「結構じゃないかい」
「でも、みんな猫撫で声なんです。どうも背中がかゆくって」
おっと、お時間のようで。
あたくしも弟が先に嫁を見つけた時にゃ、なんだか先立たれた気分になりました。
縁起でもないですね。
結婚を明日に控えた若旦那のところへ、しっかり者の長兵衛がご挨拶に来た。
「若旦那。今日は生涯でこれ以上ない幸せな日ですなぁ」
「結納は明日だぜ?珍しくうっかりしてらぁ」
「知ってるよ。だから今日が一番幸せなのさ」
これじゃお祝いじゃなくて余命宣告ですな。
えーともう一席。
鼠年生まれの娘が嫁に行きましたが、じきに帰ってきた。
「どうしたんだい。優しくて甲斐性のある男だったろう」
「ええ。姑さんとも仲良くいってたんだけどねぇ」
「結構じゃないかい」
「でも、みんな猫撫で声なんです。どうも背中がかゆくって」
おっと、お時間のようで。
公開:20/09/29 18:00
更新:20/10/01 01:07
更新:20/10/01 01:07
創作落語
結婚は人生の墓場
鼠
猫撫で声
精進しやす
まのじゅん/間野 純
神戸市在住の26歳
執筆は2020年春ごろから
お立ち寄りいただきありがとうございます
ふらりと交流できれば幸いです
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・J-WAVE SPARK×NOVELDAYS ほっこりショートコンテスト第1弾「モノのつぶやき」
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