地球たこ焼き器　～神と悪魔のコントシリーズ～

神が丸い物を作っていた。表面に深いディンプルが幾つも開いている。
『何だそれは』と悪魔が聞いた。
「たこ焼き器だ」神は答えた。
「地球をたこ焼きにするんだ。太陽をコンロにして焼くのさ」
球は開け閉じできるようになっていた。
『地球の数は足りるのか？』
「千個ほど作った」
『ぶっ！』悪魔は吹いた

神は球形のたこ焼き器を太陽にかぶせた。急に暗くなるので太陽の一部をちぎってたこ焼き器の上に置いた。
そして半球の穴に地球を乗せていった。
「『うまいな』」
神が600個、悪魔が400個の地球を食った。

たこ焼き器を片付けようとすると太陽の様子がおかしい。表面が青くなっているのだ。
『こりゃ、輻射熱のせいだな。いままで6千℃以下だったのが1万℃以上になってるよ』
「何か不都合はあるか？」
『太陽系の惑星が全滅するぐらいかな』
こうしてたこ焼き器によって、千個の地球と太陽系の惑星は全滅したのだった。