火星からの月旅行(5)地球の入り

1
2

「お祖母様はどこにいらっしゃるのですか?」
「最後に確認されたのが太平洋の真ん中だよ。1年前だけどね」
「調査費が高いので年1回しか調べられないんだ」
いろいろ難しいのねと二人は思った。

三人はぼーっと地球を見ていた。
長い時間が過ぎた。

お祖母様は元気でやってらっしゃるのだろうか。
何を食べていらっしゃるのかしら?
お一人で寂しくはないのだろうか。

地球が天頂に登る頃、タクシードライバーが言った。
「戻る時間です。反転します」
大きな弧を描いて、ルナタクシーはターミナルに方向を向けると加速を始めた。

後方を見ると地球がどんどん沈んでいくのが見えた。
「ああ、沈んでいくわ」
「地球の入りね」
二人はじっと地球が沈んでいくのを見ていた。
イーマウは時折振り返って地球を見ていたが、多くは前方を向いて何か考え事をしている風だった。
SF
公開:20/09/23 16:10

わんにゃん( 大阪・京都 たまに東京 )

人生3度目の小説への挑戦です。最初は中高生の時でした。

R2.8.29 初めての利用から数日ですが、コメントされる喜びとコメントする楽しさが分ってきました。こじんまりとしたSNSみたいでいい雰囲気ですね。

フォロー返しは必ずします。コメント返しもします。

【入院】10.29(木)から心臓冠動脈バイパス術で入院します。術日は11.2(月です。
【手術】成功しました。皆様からの応援の賜物と厚く感謝申し上げます。心臓ICUから通信許可出ましたv
【退院】11.14(土)退院。応援有難うございます。ご心配おかけしました。
【他サイト】エブリスタhttps://estar.jp/users/581438913

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容