色のない虹

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雨があがり、色のない虹がかかった。虹の根本には、森の動物たちや鼓笛隊が集まり賑やかに楽しんでいる。色のない虹は、なめてみるとちょっぴり甘い。甘いということは、落ち着いているということだ。

鼓笛隊が太鼓をたたくのにも疲れ、眠り始めたころ、色のない虹はほんの少し汗をかいていた。

行くのだな。

私はそっと手を当て、名残惜しい気持ちを手のひらに乗せる。

自分で探すしかないんだ。

色のない虹は、七色を探すための終わりのない旅へとでかける。ここは静かだ。スタートは静かなほどいい。
ファンタジー
公開:20/09/23 07:43

きろひの、えう

ぼそぼそと創作話を書いています。

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