仕事が終わったあとの楽しみ
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仕事が終わり、手早く荷物をまとめた園田は、ビルを出て駅に向かった。
夏ということもあり、陽が落ちて薄暗くなった通りには、まだ熱が残っている。
電車に乗ったあとも園田はソワソワしていた。腕時計をしきりに気にしている。彼は最寄りの駅に着くと、扉が開くのももどかしそうにホームへ降りた。
飲みに行くといえば色々あるが、園田は居酒屋よりもビアガーデンが好きだった。
屋根のない解放的な空間。列をなして吊り下がるいくつものランプ。その下で、明るい夜空を見上げながら飲むビールは格別だった。集まった仲間たちと仕事の愚痴やプライベートの話で盛り上がる。
園田は料理を皿に盛りつけると、テーブルの上に置いた。
傍にあったコルクの栓で瓶の入り口を塞ぐ。
園田は瓶を持ち上げると、感じ入ったように見つめた。ため息とともに言葉が洩れる。
「できた……」
彼の手には、今しがた完成したばかりのボトルビアガーデンがあった。
夏ということもあり、陽が落ちて薄暗くなった通りには、まだ熱が残っている。
電車に乗ったあとも園田はソワソワしていた。腕時計をしきりに気にしている。彼は最寄りの駅に着くと、扉が開くのももどかしそうにホームへ降りた。
飲みに行くといえば色々あるが、園田は居酒屋よりもビアガーデンが好きだった。
屋根のない解放的な空間。列をなして吊り下がるいくつものランプ。その下で、明るい夜空を見上げながら飲むビールは格別だった。集まった仲間たちと仕事の愚痴やプライベートの話で盛り上がる。
園田は料理を皿に盛りつけると、テーブルの上に置いた。
傍にあったコルクの栓で瓶の入り口を塞ぐ。
園田は瓶を持ち上げると、感じ入ったように見つめた。ため息とともに言葉が洩れる。
「できた……」
彼の手には、今しがた完成したばかりのボトルビアガーデンがあった。
その他
公開:20/09/22 09:10
どうやったら面白い作品が書けるのか、日々試行錯誤中。
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