Ⅰ.022 専属を名乗る男~記者~

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 記者は探偵にとって、王警と並び深い関係にある。
 今や探偵は素質ある者がなりわう専門職ではない。かといって、王警との協力関係はあるが、公務員でもない。
 その探偵が活躍の場と食いぶちを得るには、王警からの協力と記者による宣伝は不可欠である。ひと昔には出版社丸ごとバックに付いた大物探偵もいたらしいが、今では養成所やそれ系列の探偵事務所との契約が主流だ。
 主人とわたしの探偵としての最初の責務は、専属の記者を見つける事といってもよかった。王警の方は、師匠を通してデニさんと知り合う事ができたが、記者の方は自力でとの言い付けだ。
 最近は、幼なじみや元学友同士でその関係を築く者もいる中、伝手のない田舎出のわたし達に、三季足らずで専属の記者が付いたのは、実力というより幸運の賜物だろう。
 ちなみに、その専属記者とは
「よう。戌犬探偵!お前のブルーダー・ユアだぜぃ!」
 こいつの事ではない。
ファンタジー
公開:20/09/20 19:46
ファンタジー 連載 探偵 記者 怪盗

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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