海月

14
16

まだ地球上が一面の海だったころのカンブリア紀。
澄んだ夜空には満月が輝き、海面に月影が浮かんでいた。
ふいに月影が動きだし、海中を泳ぎはじめた。
こうして海月、クラゲが誕生した。
月光のように輝くクラゲは、何度も分裂を繰り返して無数に増殖し、その明かりは恰も生命の灯火に見えた。
その他
公開:20/09/20 19:43
地球 カンブリア紀 夜空 満月 海面 月影 海中 クラゲ 月光

SHUZO( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育つ。同志社大学経済学部卒業、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年6月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。
2022年3月26日に東京・駒場の日本近代文学館で行われた『ショートショート朗読ライブ』にて自作「寝溜め袋」「仕掛け絵本」「大輪の虹列車」が採用される。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容