探偵が間に合わない
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「富士宮さん急いで! 萩野家の遺言書が開示されちゃいますよ」
助手の正人が探偵を催促する。
「家系図が複雑過ぎて誰が誰やら」
「僕が分かりやすく整理したものを用意しましたから、行きましょう!」
引きずるように事務所を出たが、今度は自動車の点検をし始める。
「ちょっと何してるんですか!」
「いやぁ、車の故障で帰れなくなるの困るから」
「しっかり点検しておきました。早く乗ってください」
正人がエンジンをかけ発進すると、富士宮が念仏のように家系図を暗記していた。
「覚えたって無駄ですよ、どうせ半分は死にます」
不吉な予言通り、探偵が到着すると骨肉の争いが幕を開けていた。玄関を開けると血のにおいがする。
「帰ろうか、正人くん」
「うちの車燃えてます」
室内に入ると白いマスクと鉄仮面が殴りあいの喧嘩をしていた。
「世界観ぶれるって」
「泊まりたくない」
二人は黙ってそれを見ていた。
助手の正人が探偵を催促する。
「家系図が複雑過ぎて誰が誰やら」
「僕が分かりやすく整理したものを用意しましたから、行きましょう!」
引きずるように事務所を出たが、今度は自動車の点検をし始める。
「ちょっと何してるんですか!」
「いやぁ、車の故障で帰れなくなるの困るから」
「しっかり点検しておきました。早く乗ってください」
正人がエンジンをかけ発進すると、富士宮が念仏のように家系図を暗記していた。
「覚えたって無駄ですよ、どうせ半分は死にます」
不吉な予言通り、探偵が到着すると骨肉の争いが幕を開けていた。玄関を開けると血のにおいがする。
「帰ろうか、正人くん」
「うちの車燃えてます」
室内に入ると白いマスクと鉄仮面が殴りあいの喧嘩をしていた。
「世界観ぶれるって」
「泊まりたくない」
二人は黙ってそれを見ていた。
ミステリー・推理
公開:20/09/20 16:57
色々パロディ
真面目に読まないで下さい
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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