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蒸し暑い夏も過ぎ、涼しくなった川沿いの道を散歩していて気がついた。
桜並木の遊歩道、黄色くなった落ち葉をよく見るとまだ緑のところが残っている。
しかも、それは何かの文字のように見える。
(なんだろう?)
不思議に思った僕はその葉っぱを集めて持ち帰った。
机の上に並べられた葉っぱ。どうみても文字のようにしか見えない。
(もしかしたらこれは何かのメッセージかも)
僕はとりあえずそれを「桜文字」と名付け、解読を始めた。
それから一年、二年、三年。毎年同じ季節に葉っぱを集め、保存のために写真に撮ったり、押し花のように乾燥させたりして、時間が許す限り考えた。
そんなことを続けていた十年目。
春に桜の季節がやってきて、満開の桜に僕は話しかけた。
「あれは桜文字じゃなかったのか?」
桜は花びらを僕の上に降り注いだ。
僕は結局解読できなかったけれど桜に褒められた気がした。
桜並木の遊歩道、黄色くなった落ち葉をよく見るとまだ緑のところが残っている。
しかも、それは何かの文字のように見える。
(なんだろう?)
不思議に思った僕はその葉っぱを集めて持ち帰った。
机の上に並べられた葉っぱ。どうみても文字のようにしか見えない。
(もしかしたらこれは何かのメッセージかも)
僕はとりあえずそれを「桜文字」と名付け、解読を始めた。
それから一年、二年、三年。毎年同じ季節に葉っぱを集め、保存のために写真に撮ったり、押し花のように乾燥させたりして、時間が許す限り考えた。
そんなことを続けていた十年目。
春に桜の季節がやってきて、満開の桜に僕は話しかけた。
「あれは桜文字じゃなかったのか?」
桜は花びらを僕の上に降り注いだ。
僕は結局解読できなかったけれど桜に褒められた気がした。
ファンタジー
公開:20/09/20 13:35
東京生まれ。
読書するジャンルは時代もの多め。ふふ。
*プロフィールお堅いので変えました。
書くの面白くて連投しましたが、長く続けるためにゆるゆるやっていこうかな。
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