時間に追われる星

1分1秒も惜しい！とせわしなく動き回る星。口癖は「忙しい！忙しい！」。とにかくスケジュールをこなすのに精一杯。早すぎて人間の目には3秒くらいしか見えないため「流れ星」と呼ばれる。
時間には正確。時計も不要。相手と全く同じ時を刻んでいるから、ピッタリはじまりピッタリ終わる。
ただし気持ちが焦ったりすると時間が進んでしまう。反対にゆったり、のんびり過ごしていてもNG。相手と「ズレ」が生じることもあるからだ。
親父くらいのベテランになるとその「ズレ」すら楽しむ余裕も出来るんだけど、残念ながら俺はまだその領域にたどり着けていない。
ちょっとでも「ズレ」るとイライラするし、調整しようとゆったり過ごしても相手を待たせてしまう心配が尽きない。

「果てしないなぁ～」
「･･･」
「（あれ？）どうしたの？」
「何の日？今日。」
「（思い出せない）･･･」
「もういい。」

時間は流してはいけないのだ。