探偵に愛された男
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あの憎い女を亡き者にする。藤木は女がトイレに行っている隙にコーヒーに毒薬を入れようとポケットに手を入れた。
「メニュー頂けますか?」
ウエイトレスに言いながら、知らない男が前の席に座り込む。
「窓際席の男を見張ってましてね」と言った。
「困るんですけど」
やっとの思いで絞り出した声は老人のようだった。
「ーー後程お礼を」
男は名刺を置いて店を出ていった。男は探偵のようだった。
藤木は戻ってきた女が出ようと言うので仕方なく店を出た。その後、服やアクセサリーを買わされ萎んだ復讐心を奮い立たせる。
「疲れた、帰る」
「友人のバーが近くにあるんだ。行こうよ」
渋る女をバーに連れていくが気分が悪いと肩に持たれて寝てしまった。チャンスかもしれない。タクシーを呼ぶため携帯電話を取り出す手を捕まれた。
「もうすぐここに警察が来ます。結婚詐欺師の彼女を捕まえにね」
横に座った探偵がお礼ですよ、と微笑んだ。
「メニュー頂けますか?」
ウエイトレスに言いながら、知らない男が前の席に座り込む。
「窓際席の男を見張ってましてね」と言った。
「困るんですけど」
やっとの思いで絞り出した声は老人のようだった。
「ーー後程お礼を」
男は名刺を置いて店を出ていった。男は探偵のようだった。
藤木は戻ってきた女が出ようと言うので仕方なく店を出た。その後、服やアクセサリーを買わされ萎んだ復讐心を奮い立たせる。
「疲れた、帰る」
「友人のバーが近くにあるんだ。行こうよ」
渋る女をバーに連れていくが気分が悪いと肩に持たれて寝てしまった。チャンスかもしれない。タクシーを呼ぶため携帯電話を取り出す手を捕まれた。
「もうすぐここに警察が来ます。結婚詐欺師の彼女を捕まえにね」
横に座った探偵がお礼ですよ、と微笑んだ。
ミステリー・推理
公開:20/09/19 23:39
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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