『私をくるむもの』 御する
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ある街道で馬が立ち往生している馬車があった。
馭者は
「お客達の怒りと不満の声が聞こえるだろう?なんとか動いてくれまいか?」
と馬に訴えた。
しかし馬はきく様子もなく大儀そうにブルブルいうばかり。仕方なく、運賃は払い戻すから急ぐなら歩いて進んでくれ、と客達に言った。
だが
「それは困る」
「目的地や次の町まで何里あると思ってるんだ!」
とさらに怒られた。
うろたえる馭者に一人の乗客が進み出た。
「私は医者です。動物は専門ではないですが少し診てみましょう」
言うと馬の鼻づらを撫でて足を診た。すると
「棘が刺さっていました。これで動けるでしょう」
これには客だけでなく馭者も歓喜した。
「ありがとうございます。どうお礼をしたらいいか」
「いえ、ですがなら、私の運賃をタダということでお礼はいりません。それでよろしいですか?」
馭者は素直に言いくるめられて、馬車はカポカポと動き出した。
馭者は
「お客達の怒りと不満の声が聞こえるだろう?なんとか動いてくれまいか?」
と馬に訴えた。
しかし馬はきく様子もなく大儀そうにブルブルいうばかり。仕方なく、運賃は払い戻すから急ぐなら歩いて進んでくれ、と客達に言った。
だが
「それは困る」
「目的地や次の町まで何里あると思ってるんだ!」
とさらに怒られた。
うろたえる馭者に一人の乗客が進み出た。
「私は医者です。動物は専門ではないですが少し診てみましょう」
言うと馬の鼻づらを撫でて足を診た。すると
「棘が刺さっていました。これで動けるでしょう」
これには客だけでなく馭者も歓喜した。
「ありがとうございます。どうお礼をしたらいいか」
「いえ、ですがなら、私の運賃をタダということでお礼はいりません。それでよろしいですか?」
馭者は素直に言いくるめられて、馬車はカポカポと動き出した。
その他
公開:20/09/17 20:54
はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。
沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。
ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。
興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^
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