未来を売るお店(中)男と女の小さな願い

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男は考えたが、頼みごとは変えなかった。
「犬を飼いたい」
それだけだった。

女はハッとした表情を見せたが「それだけでいいのですね?」と尋ねた。
男は一人暮らしで家を留守にすることも多かったので、飼えなかったのだ。

女は丸いボールを手に取った。未来玉と女は呼んだ。
男の希望の未来をタイプし、確認を取ってから、自分でスイッチを押すよう促した。自分で責任を取る為だ。
男はためらわずに押した。ボールはブンと唸りを発し、空中で回転を始めると次第に薄くなっていき消えた。

「未来に行ったのです。未来を変える為に」

男は料金を払おうとしたが女は優しく拒絶した。
「いりません。貴方のような方は初めてです。私のような者でよければ、お付き合いをしていただけませんでしょうか?」

男は少し驚いたが女の真剣な目を見て「こちらこそ、付き合ってください」と応えた。
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公開:20/09/18 13:53
更新:20/09/18 13:53

わんにゃん( 大阪・京都 たまに東京 )

人生3度目の小説への挑戦です。最初は中高生の時でした。

R2.8.29 初めての利用から数日ですが、コメントされる喜びとコメントする楽しさが分ってきました。こじんまりとしたSNSみたいでいい雰囲気ですね。

フォロー返しは必ずします。コメント返しもします。

【入院】10.29(木)から心臓冠動脈バイパス術で入院します。術日は11.2(月です。
【手術】成功しました。皆様からの応援の賜物と厚く感謝申し上げます。心臓ICUから通信許可出ましたv
【退院】11.14(土)退院。応援有難うございます。ご心配おかけしました。
【他サイト】エブリスタhttps://estar.jp/users/581438913

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