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ファミレスに氷を入れるマシーンがあるでしょう?
あれでね、氷を入れていたの。
普段氷は入れないんだけど、なんとなく気になって。
そうしたら、氷が溢れて止まらなくて、わたしは動けなくて。
気がついたらわたしの周りは氷だらけ。
それでも氷が止まらない。
受け止めようとコップを持つ手を伝って、氷の山に合流していく。
サンダルをはいていた足は冷たくて痛くて、だんだんと体が震えてくる。
フロア一面氷でうまったときに、やっと気がついて、コップを離したら氷は止まったの。
でもそのときにはもう遅くて、首まで氷に浸かってしまっていた。
そういう経験、ない?」
彼女が聞いた。
明け方のファミレス、他に客はいない。
水滴が落ちる。
僕は、氷の出ない、空のアイスマシーンの前に立ち尽くす彼女のことを、抱きしめた。
震えている彼女の体は、柔らかくて温かった。
あれでね、氷を入れていたの。
普段氷は入れないんだけど、なんとなく気になって。
そうしたら、氷が溢れて止まらなくて、わたしは動けなくて。
気がついたらわたしの周りは氷だらけ。
それでも氷が止まらない。
受け止めようとコップを持つ手を伝って、氷の山に合流していく。
サンダルをはいていた足は冷たくて痛くて、だんだんと体が震えてくる。
フロア一面氷でうまったときに、やっと気がついて、コップを離したら氷は止まったの。
でもそのときにはもう遅くて、首まで氷に浸かってしまっていた。
そういう経験、ない?」
彼女が聞いた。
明け方のファミレス、他に客はいない。
水滴が落ちる。
僕は、氷の出ない、空のアイスマシーンの前に立ち尽くす彼女のことを、抱きしめた。
震えている彼女の体は、柔らかくて温かった。
ファンタジー
公開:20/09/16 14:49
更新:20/09/16 18:49
更新:20/09/16 18:49
ショートショートや、詩を思いつき次第のっけます。
noteもやってます
https://note.com/machi_kashiku
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