いつか失った感情

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いつも通りに電車に乗り、息を吐く。
ちょうど通勤ラッシュが過ぎ去った時間帯、私の周りには楽しそうに喋っている学生だけが見当る。

席に座り込んだ男女の学生2人。制服と身長を見るに、高校生ぐらいだろうか。緊張した素振りや、恥ずかしがる素振りも見せないまま楽しく喋っている。
——幼なじみなんだろう。その2人の表情が生き生きとしているように見える。

学生と変わらないのは制服。カバンの形、色もほぼ同じ。でも決定的に何かが違う。
若さ?体力?見るだけじゃそんな物分からない。

そう…笑顔だ。あの2人は人があまりいない事をいい事に、思い切り笑い、楽しそうに語り合っている。

羨ましいなぁ…私にもあんな風に笑っていた時期があったのかもしれない。
時間に追われる事なく、無邪気に笑っていた時期が。

そう言えば最近苦笑いしかしてない気がする。いつかしっかりと笑える日が来る。今はそう信じたい…
その他
公開:20/09/15 23:12
更新:20/09/15 23:13

勇と申します。
まずは書く楽しさを取り戻したいと思ってます。
ゆっくりと考えを変えていきます。
最近は気まぐれに更新中です。

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