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「ねぇ、初デートの記念に今日の空を持っていようよ」
彼女は僕の顔を見て言った。空を持つってどういうこと?と尋ねる僕を、彼女はある街の路地裏にあるアトリエに連れて行った。
「私達、今日が初デートだったんです。青空がとてもキレイで、記念に持っておきたいんです」
彼女は嬉しそうに話す。アトリエの店員は驚きもせず答えた。
「かしこまりました。それではペンダントの形で宜しいですか?」
1時間後、出来上がったペンダントトップには、確かに今日の空が入っていた。丸いガラスのようなものの中に青空が入っている。作りものではなく、雲も動いており、風も吹いている。正に今日見た空だった。
「ね、言ったでしょ。空を持っていようって。お揃いだから大事にしてね」
結局、彼女とは別れてしまったが、何十年経った今でもあのペンダントは、あの時の青空のまま、雲が流れている。
彼女は僕の顔を見て言った。空を持つってどういうこと?と尋ねる僕を、彼女はある街の路地裏にあるアトリエに連れて行った。
「私達、今日が初デートだったんです。青空がとてもキレイで、記念に持っておきたいんです」
彼女は嬉しそうに話す。アトリエの店員は驚きもせず答えた。
「かしこまりました。それではペンダントの形で宜しいですか?」
1時間後、出来上がったペンダントトップには、確かに今日の空が入っていた。丸いガラスのようなものの中に青空が入っている。作りものではなく、雲も動いており、風も吹いている。正に今日見た空だった。
「ね、言ったでしょ。空を持っていようって。お揃いだから大事にしてね」
結局、彼女とは別れてしまったが、何十年経った今でもあのペンダントは、あの時の青空のまま、雲が流れている。
ファンタジー
公開:20/09/14 12:57
2020年9月から書き始めています。
いつかの作家デビューを目指して、とにかくあらゆるジャンルのものを書いていきますので、お読みいただければ幸いです。
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