若返り薬

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あるお婆さんの前に魔法使いが現れた。
「こんにちは。これは若返り薬だよ。飲むと歳を取らないで、逆に若返るんだ。これをあげよう」
お婆さんはベンジャミンバトンみたい、孫ともっと長く会える、と喜んだ。
お婆さんは貰った瓶を部屋の棚に置くと、公園に出掛けた。
歩いてはみるも足取りが重い。これがスッと軽くなるのかしら。
子供達が砂遊びをしている。ずっとこの景色をみれるのかしら。
ぼーっと景色を眺めていると、木々が夏の暑さで変色して弱っているのをみつけた。
不思議と可哀想とは思わなかった。
寧ろ今までの木の人生が素晴らしいものだったと想像して喜んだ。
この木はもう100年くらい生きたのかしら。
ずっとここで見守ってくれてたのね。
100年か。もう充分な年月よね。
家に帰ったお婆さんは魔法使いに瓶を返した。
ファンタジー
公開:20/09/15 09:21

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