女子トーク

　快晴の秋空。

　清楚で上品、THE 美人♪

　三年生の二人のマドンナが、海辺のカフェのテラス席で、笑顔満開女子トーク。どんな話をしているんだろう？　

　ときどき、二人の艶やかな髪が、海風にフワリ。その横顔、色っぽい唇は、遠目にも、気品が溢れていた。

　僕は高校一年生。このカフェでバイトを始めたばかり。運よく、二人の隣席のお客さんが帰られ、テーブル拭きと食器のあと片付け、彼女たちに近づけるチャンスを得た！

　僕は、興味津々、その洗練された女子トークに、耳を傾けた。

｢おめえ、その目クソ、何とかしろよ～！｣
｢うっせえよ！　鼻毛に鼻クソつけてヒラヒラさせてる奴に言われたかねえよ！｣

　男子諸君！　女子への淡い幻想を、抱き続けていたいなら、

『ふるさとは、遠くにありて、思うもの』

　……じゃなくて～、

『女子トーク、遠くにありて、思うもの』

　近づいてはいけません！