守護霊 4

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あれから一年ぐらい経つのかしら。
駅前に占い師として店を構える彼女の元に大学生くらいの男性客が来たのはちょうどこれくらいの時間だったか。一人が以前見た顔だったので口コミからの来店らしい、明らかに冷やかしのような客達だが客は客だ。ありがたい。
視て欲しい人は毒のなさそうな少しお調子者っぽい人だった。
ちなみに彼女には霊感等の力ははない。この仕事で重要なのは客が望む答えを相手の雰囲気から察して当たり障りのない言葉をさも天からのお告げのように綺麗に包装してお伝えすることだ。
この人は簡単そうだ・・・・・・ん?
黒くて暗くて重い・・・・・・何かが確実にそこには存在していた。
暗い闇の中に目が二つ浮いてる。
それはずっと彼女をにらみ付けていた。
守護霊が強力です。
それしか言えなかった。
あれはこれから何人殺すんだろう。
もう二度と関わりたくない。
彼女が初めてそういった存在に触れた瞬間だった。
ホラー
公開:20/09/12 01:21

Yukihiko,Tonitani( 千葉県 )

創作が好きで自分のペースで作品を書いていきたいと思います。
宜しくお願いします。

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