守護霊 3

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「先輩、今夜帰りに呑みにいきませんか?」後輩から誘われて俺ら二人は駅前の店で呑んでいた。
断ったら断ったで……
酒もある程度進み俺も楽しくなってきたところで彼は寂しげな表情をして話し始めた。
「今日って親友と元カノの命日なんです」一瞬、店の空気が張りつめたような感じがあったがすぐにもとに戻った。そうなのかと俺はグラスを傾ける。
「ある日、元カノから話があって親友のことが好きになったから別れて欲しいって」気が付けば周りの客は後輩の話を聞いていた。
「だけど俺、本当にバカなんすけど。彼女のことがめっちゃ好きで…彼女が幸せならそれでいいかなって」
泣きながら後輩は声を詰まらせる。
「だけど別れてすぐに事故で死んじゃって…二人とも…」
後輩は限界になり話せなくなった。
周りからも鼻を啜る音が聞こえた。
俺は後輩の肩を叩き慰める。
だけど俺の視線は彼の斜め上にあった。
ホラー
公開:20/09/10 17:52

Yukihiko,Tonitani( 千葉県 )

創作が好きで自分のペースで作品を書いていきたいと思います。
宜しくお願いします。

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