博士のタイムマシン

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プライド博士は有名な発明家である。
日夜研究と試作に明け暮れ、突飛な発明をしては周りを驚かせる、良くも悪くも名高い発明家なのだ。
そんなプライド博士が、なんとタイムマシーンが完成したと発表した時は世界中大騒ぎになった。その実態を目にしようと、あらゆる国から偉い人達が彼のラボに集まった。そんな観衆から博士は無作為に一人を選び、自らが作った「ペットボトル型タイムマシーン」のコックピットへと搭乗させる。特別な装置なんかはなんかは存在しない。体一つだけ機械の中へ放り蓋をした。
「さぁ、未来旅行が始まるぞ」
博士の声を合図に、観衆のざわめきが完全に止む。ここに居る誰もが歴史的瞬間を目にしようと固唾を飲んだ。
―――暫しの沈黙、博士が自分の腕時計に目をやり、きっかり三分が経った頃、博士はおもむろにコックピットの蓋を開けた。そして、中で呆然とする被験者にこう言ったのだ。
「ようこそ、三分後の未来へ!」
SF
公開:20/09/09 11:33

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