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届いた宅急便の中身を見た由美子の頭は“?”の渦で脳貧血を起こす寸前だった。
ちょうどその時、夫が帰宅した。
「おっ、届いたか。早いけど、俺からの誕生日プレゼント。
そのバック欲しがってただろ。
ちゃんと買った奴でなくて悪いけど“ほとんど新品”ってことだから、勘弁な。
会社の女の子が教えてくれたんだけど、ネットのフリマって凄いな。
プレゼントさせてすぐに売っちゃうとか、怖いな。
だから取引きが、匿名なのかね、売る方も買う方も。
俺のは、なけなしの小遣いを頑張って貯めて買った奴だからな。
おい、なんだよ、そのポカン顔。口、空いちゃってるぞ」
バックの出品者は由美子だった。
夫の給与から少しずつヘソクリを貯めて買ったものの、夫に言い出せず、使う機会もなく、フリマに出したのだ。
「そうそう、これが特にお得だったのは、内底にイニシャルが書かれてて、“Y”お前と一緒、凄いな」
ちょうどその時、夫が帰宅した。
「おっ、届いたか。早いけど、俺からの誕生日プレゼント。
そのバック欲しがってただろ。
ちゃんと買った奴でなくて悪いけど“ほとんど新品”ってことだから、勘弁な。
会社の女の子が教えてくれたんだけど、ネットのフリマって凄いな。
プレゼントさせてすぐに売っちゃうとか、怖いな。
だから取引きが、匿名なのかね、売る方も買う方も。
俺のは、なけなしの小遣いを頑張って貯めて買った奴だからな。
おい、なんだよ、そのポカン顔。口、空いちゃってるぞ」
バックの出品者は由美子だった。
夫の給与から少しずつヘソクリを貯めて買ったものの、夫に言い出せず、使う機会もなく、フリマに出したのだ。
「そうそう、これが特にお得だったのは、内底にイニシャルが書かれてて、“Y”お前と一緒、凄いな」
その他
公開:20/09/10 11:02
更新:20/09/15 16:59
更新:20/09/15 16:59
ルネサンス人の気質と向田邦子が好きです。
一話読み切りで、由美子と俺が登場するシリーズを続投しています。
他投稿も読んでいただけると、とても嬉しいです。
よろしくお願いします。
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