初恋自動販売機 〜自動販売機シリーズ〜

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その少年は人並に初恋をしたいと思っていた。
ある日風変わりなものを道端で見つけた。
『初恋自動販売機』とあった。
不思議な力を感じたので少年は買った。
缶詰が出てきて開けると妖精がいた。
「痛いわねぇ、服も破けそうだったじゃないの!」
妖精は小鳥ぐらいの大きさだ。
「君が初恋をしたい少年ね」
「そうだよ。どうすればいいかわからないんだ」
「初めは誰でもそうよ。私が特訓してあげるわ」

特訓が始まった。
「女の子の良い所を見つけるのが大事。それが特訓よ」
少年は忠実に実行した。そして大勢の女の子が良い所を持っていることを知った。

特訓を続けるうちに、少年は妖精に恋をしていた。
ある日思い切って打ち明けた。「君が好きだ」
妖精は言った。
「特訓は終わったわ。使用期限が来たから私は消えるわね」
妖精は消え去り少年は呆然と佇んだ。
胸を焦がす痛み。少年は初めて知った。ああこれが初恋だったんだと。
青春
公開:20/09/09 21:20
初恋 妖精 自動販売機 自販機 男の子 使用期限 長所 特訓

わんにゃん( 大阪・京都 たまに東京 )

人生3度目の小説への挑戦です。最初は中高生の時でした。

R2.8.29 初めての利用から数日ですが、コメントされる喜びとコメントする楽しさが分ってきました。こじんまりとしたSNSみたいでいい雰囲気ですね。

フォロー返しは必ずします。コメント返しもします。

【入院】10.29(木)から心臓冠動脈バイパス術で入院します。術日は11.2(月です。
【手術】成功しました。皆様からの応援の賜物と厚く感謝申し上げます。心臓ICUから通信許可出ましたv
【退院】11.14(土)退院。応援有難うございます。ご心配おかけしました。
【他サイト】エブリスタhttps://estar.jp/users/581438913

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