シルブプレ(マロニエシリーズ - 2 -)

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― コーヒー1杯くださいは、アン カフェ シルブプレ。
― シルブプレって言うと注文できるのね。
― いとよろし。
フランス語授業を終えた姫と家庭教師のアンドレは庭を散歩している。
― やっぱり中納言がいないと静かで寂しいのぅ。中納言シルブプレ!
秋空に姫が叫ぶも思い叶わず。中納言戻らず。
― 姫がフランス語を頑張っとるから仮名の勉強始めたぞ。
姫を励まそうとアンドレが言うと二コッと笑って姫が言う。
―「む」と「つ」!
小石をじゃりじゃりいわせてアンドレは指で大きく仮名を書いた。
ん と つ

バリバリバリ!マロニエがズブズブ地面に沈んで消えた。かと思うとズゴゴゴゴー!と地面から大きな柱が生えて二人の方へ歩み寄りバタリと倒れた。それは中納言だった。以前と少しも変わらない。頭に柱が生えていること以外は。
― ちゅ、中納言。頭に煙突が…
中納言はヨロヨロと頭に手をやり呟いた。
― 麿に煙突?
その他
公開:20/09/09 20:08
更新:20/09/10 01:12
マロニエ(1)のつづきです。

マーモット( 長野県 )

初投稿は2020/8/17。
SSGで作品を読んだり書いたり読んでもらえたりするのは幸せです。趣味はほっつき歩き&走り(ながらの妄想)。
 

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