タイムスリットの脅威（５）帰還　～タイムダイバーシリーズ～

増殖する時空線は膨大だったが、シップに近い位相にピラミッドの存在する無傷の時空線が一つだけあった。ココが見つけた。
俺たちはそれを辿って、やっと元の時空間に浮上した。

高次元クラインの壺が一時的に発生したとも思えるが想像に過ぎない。
タイムスリットについても知見は少ない。
時空線のこと等まだ未知の領域だ。だから探索のためにタイムダイバーが必要だ。
未知への冒険者はいつの時代にもいる。

タイムスリットの発生した時空線は、3000年世界の時間省によりスパゲッティごと分岐点から閉鎖された。
彼らは貴重なデータを多数得たはずだが、俺たちには知りようもない。
「教えてくれないかなぁ」とココが半ば独り言ちた。
「禁止法が無くても、あの堅物が教えるわけはないな」

だが俺たちがやってやる。

その後、俺たちは古代エジプト一週間の過去旅行を楽しんだ。
3000年人がルートを安全にしてくれたしな。