呪いのテレビ

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「どうなってるんだ……」
私は、プラグを抜いたまま呆然となった。
「これが、噂の呪いのテレビというやつか……」
会社も世の中もこの話題で持ちきりだったが、まさかそれを私が買うとは……。
「だが、プラグを抜いても画面が消えないだけで、大したことないな。こんなもの、返品すればなんの問題もない」
翌日、私はテレビを買った電気屋でテレビを交換してもらった。
電気屋は快く応じてくれて、まったく問題のないテレビと交換してくれる。
こうして、事は解決したかに思われたが、そうではなかった。
翌月の電気代が、妙に高かったのである。
丁度、毎日テレビをつけっぱなしにしていた時に、かかりそうな金額だった。
そう、あの呪いのテレビは、電気代がかかり続けるというものだった。
これから、私が死ぬまで、一生。
それを知った時、ふと私はこれからかかる電気代を計算してみた。
やはり、ちりも積もれば、山となるのである。
公開:20/09/08 17:14

ふじのん

大学生

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