sweeミング

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 sweeミング女子決勝。私は今までこの競技に全力を尽くしてきた。
 25mプールに詰め込まれたショートケーキを食べながら進む。一番先にゴールした選手が優勝。
 きっと今回が最後。次はない。過去の出来事が走馬灯のように蘇る。
『レディ』
 これで。
『セット』
 ──最後。
『ゴー』
 飛び出す。純白の生クリームに光が反射する。
 柔らかなスポンジと激甘なクリームの海に潜る。
 なるべくケーキ抵抗を少なくするため、スポンジ間のイチゴは避ける。甘味に飽きたときだけ齧る。爽やかな酸味。
 もう少し、もう少しで……。

 ガリッ。

 何? 今、口の中に何か入って。
 そのままゴール。
 優勝は貰った! けど……。
 プールから上がってそれを取りだす。
「指輪……?」
 はっとする。
 視線の先には競技用ケーキを作っている私の彼氏。
「結婚しよう!」
 マイク越しの彼の声。会場が最高に湧いた。
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公開:20/09/06 21:55

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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