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金属のレーシングスーツを身に纏った男たちが走る。ここはジャングルの奥地。この密林のどこかに、枝を大きく広げ、苦しみの表情にも似た木肌の老木があるという。そしてその木の油で火を灯す順を競うという新競技。
しかし何日も密林の中を走り回る男たちに、もはや競争の意識は無い。生きて帰ろうと、運命を共にする一体感がどこかに生まれていた。密林の中で数カ月。
「光が見えるぞ!」
一人の男の指す指の向こうに、木々の間から光が射しているのが見えた。
「行ってみよう」
男たちは光の中へ向かった。すると光の方向に海が見えた。その向こうには巨大な太陽がめらめらと揺らめいている。一人の男がバイザーを上げた。
「目をやられるぞ」「大丈夫だ、日は弱い」
一同にバイサーを上げると、もはや太陽は海に沈んでいた。光は錆色に変わり、再び漆黒の闇が訪れた。
「行こう、ゴールは近い」
男たちはバイサーを下げ、再び密林の中へ向かった。
しかし何日も密林の中を走り回る男たちに、もはや競争の意識は無い。生きて帰ろうと、運命を共にする一体感がどこかに生まれていた。密林の中で数カ月。
「光が見えるぞ!」
一人の男の指す指の向こうに、木々の間から光が射しているのが見えた。
「行ってみよう」
男たちは光の中へ向かった。すると光の方向に海が見えた。その向こうには巨大な太陽がめらめらと揺らめいている。一人の男がバイザーを上げた。
「目をやられるぞ」「大丈夫だ、日は弱い」
一同にバイサーを上げると、もはや太陽は海に沈んでいた。光は錆色に変わり、再び漆黒の闇が訪れた。
「行こう、ゴールは近い」
男たちはバイサーを下げ、再び密林の中へ向かった。
ファンタジー
公開:20/09/07 00:03
更新:20/09/07 00:15
更新:20/09/07 00:15
空想競技2020
応募間に合いませんでした
けど書くことに意義があるので
投稿です
第27回ゆきのまち幻想文学賞「大湊ホテル」入選
第28回ゆきのまち幻想文学賞「永下のトンネル」長編佳作
一期一会。
気の向くままに書いては、読んで、コメントしています。
特に数学・物理系のショートショートにはすぐに化学反応(?)します。
ガチの数学ショートショートを投稿したいのですが、数式が打てない…
書こうと考えてもダメで、ふと閃いたら書けるタイプ。
最近は定期投稿できてないですが、アイデアたまったら気ままに出没します。
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