変身
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ある朝目覚めると森の中だった。身体は毛深く、痒さを感じる。近くの湖へ行き、水面に顔を映す。
赤い面の猿が映っていた。猿だ。
僕は興奮したが、けものの声で吠えるしかしなかった。夜が来ると、木陰で眠った。涙が出た。
次の朝、僕は違う場所にいた。朝露に濡れた原っぱの中。場所、だけじゃない。
肉体が猿とは違う。四速の足。尻尾もある。声を出そうとすると、喉が鳴る。
僕は勘付く。
今度は猫だ。
次の日は、鳥だった。羽根を広げ、空を舞った。四日目は、トカゲ。五日目にはカブトムシになっていた。
僕は一日ごと違う動物へと変貌していた。重要なことは、とても単純で受け入れられないものだった。
僕は退化していた。
明日は何に戻るのだろうか。
僕はカブトムシの身体で木に張り付いていた。叫び声を出そうとしたが、もはや身体をどう使ってよいのかわからなかった。
赤い面の猿が映っていた。猿だ。
僕は興奮したが、けものの声で吠えるしかしなかった。夜が来ると、木陰で眠った。涙が出た。
次の朝、僕は違う場所にいた。朝露に濡れた原っぱの中。場所、だけじゃない。
肉体が猿とは違う。四速の足。尻尾もある。声を出そうとすると、喉が鳴る。
僕は勘付く。
今度は猫だ。
次の日は、鳥だった。羽根を広げ、空を舞った。四日目は、トカゲ。五日目にはカブトムシになっていた。
僕は一日ごと違う動物へと変貌していた。重要なことは、とても単純で受け入れられないものだった。
僕は退化していた。
明日は何に戻るのだろうか。
僕はカブトムシの身体で木に張り付いていた。叫び声を出そうとしたが、もはや身体をどう使ってよいのかわからなかった。
SF
公開:20/09/05 14:41
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