逆さまの鏡

僕らの通う小学校には絶対に覗いてはいけない呪われた鏡・『逆さまの鏡』がある。僕は掃除中、偶然それを見つけた。
最初は何か分からなかったけど、虐めっ子のA君達が面白がってその鏡で僕を映したんだ。そしたら僕の体は天井へと打ち付けられた。
幸い、低い天井だったので怪我はしなかったものの、僕は途方に暮れる。
天井が足場なんだ。つまりこのまま外に出たら僕は空に落ちてしまう。家に帰る事が出来ない。それどころか、学校から出る事が出来ない。それに気付き涙していると異変を感じた先生がやって来た。
「君は大丈夫よ」
先生はそう言って、天井にいる僕に逆さまの鏡を向けた。そしたら僕の体は床に打ち付けられた。落ちた痛みより嬉しさが勝る。
「良かったわ。貴方だけでも助かって」
先生と僕は改めて床を見る。A君達は中途半端に鏡を覗いたのだろう。
首が１８０度折れ曲がり、頭が逆さまになったA君達の死体が転がっていた。