空を見る俺と一匹

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今日も空は晴れていた。
寝転びながら空を見るのは気持ちいい。
…背中は少し熱いけど。

「にゃー」

横を見ると猫が背伸びをしていた。
人馴れしてるのか、欠伸をして俺の横に寝転んだ。

「お前も一人か?」

「にゃー」

どうやら、こいつも一人らしい。

再び空に顔を向ける。
大きい雲と小さい雲が泳いでいた。

「なぁ、あの雲どこに行くんだろうな」

「にゃー?」

さすがに猫に聞いても答えは出ない。
雲達は、どこまで泳ぐのだろう。
ゴールはあるのだろうか。

「最近、嫌なことばっかりでさ…参っちゃうぜ」

だから空を見ることが増えた。
心が少しずつ落ち着いていくからだ。

「にゃ」

猫は俺のおでこに手を乗せた。
励ましてくれてるのだろうか。

「ありがとな猫、また頑張れそうだ」

「にゃー」

空で泳いでいる大きい雲と小さい雲が消えるまで、二人で見続けた。
青春
公開:20/09/02 23:08

たーくん。( 関西 )

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