流れ星の願い(3)願いは叶う(最終回)

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長じて女の子はロケット工学者になり大プロジェクトを指揮していた。
『今こそ貴方の願いを叶えてあげるわ』
彼女はあの時の流れ星を大切に持っていた。
それは今、探査機の一部になっている。

その流れ星は珍しい宇宙から来ていた。
『貴方はオールトの雲へ帰るのよ』
1光年の彼方、未踏の宇宙に還るのだ。1万年をかけて。

『さよなら私の流れ星。願いを叶えてくれてありがとう』
最後の別れを告げて彼女は管制室に向った。

ロケットは打上げられた。
探査機は太陽系外探索の後、オールトの雲に向う。
そのほんの短い距離分しか彼女は生きられない。

彼女は流れ星のひとかけらを、小さなペンダントトップにして、いつも身につけていた。
彼女が老いて死ぬと、ペンダントトップは一緒に棺に入れられた。

流れ星がオールトの海に達するのはまだ1万年先だ。
全てをやり終えた彼女は安らかな死を迎えた。ひとかけらの流れ星と共に。
SF
公開:20/09/01 21:47
更新:20/09/01 21:48
流れ星 大人になった少女 完/3 SFファンタジー 願い 叶う 最終回

わんにゃん( 大阪・京都 たまに東京 )

人生3度目の小説への挑戦です。最初は中高生の時でした。

R2.8.29 初めての利用から数日ですが、コメントされる喜びとコメントする楽しさが分ってきました。こじんまりとしたSNSみたいでいい雰囲気ですね。

フォロー返しは必ずします。コメント返しもします。

【入院】10.29(木)から心臓冠動脈バイパス術で入院します。術日は11.2(月です。
【手術】成功しました。皆様からの応援の賜物と厚く感謝申し上げます。心臓ICUから通信許可出ましたv
【退院】11.14(土)退院。応援有難うございます。ご心配おかけしました。
【他サイト】エブリスタhttps://estar.jp/users/581438913

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