宇宙水泳
11
10
溶けてしまいそうな深い闇。
はるか遠くには微かに輝く星々がある。
そんな宇宙空間に6人の男女が一列に並び漂っていた。
彼らは命綱もせず、宇宙服だけをまとってそこにいる。
目線の先には大きな宇宙船があった。
宇宙船からミサイルのようなものが真上に発射され無音で爆発すると、
彼らは一直線に泳ぐように進み始めた。
しかし水中のようにスムーズにはいかない。
身体を必死に動かし前へ前へと距離を縮める。
決してかっこいいとは言えない姿だった。
そこへ前触れもなく小さな黒い点が現れた。
点はどんどん大きくなり、彼らを飲み込んでしまうと静かに消滅した。
幼い頃の私は中継を見ていてショックを受けた。
が同時に、彼らに対する尊敬のような気持ちも芽生えた。
今では宇宙水泳などやるのは私くらいのものだ。
私は手をかき足をバタつかせ、宇宙を泳ぐ。
なぜそんなことをしているのか、それは私にもさっぱりわからない。
はるか遠くには微かに輝く星々がある。
そんな宇宙空間に6人の男女が一列に並び漂っていた。
彼らは命綱もせず、宇宙服だけをまとってそこにいる。
目線の先には大きな宇宙船があった。
宇宙船からミサイルのようなものが真上に発射され無音で爆発すると、
彼らは一直線に泳ぐように進み始めた。
しかし水中のようにスムーズにはいかない。
身体を必死に動かし前へ前へと距離を縮める。
決してかっこいいとは言えない姿だった。
そこへ前触れもなく小さな黒い点が現れた。
点はどんどん大きくなり、彼らを飲み込んでしまうと静かに消滅した。
幼い頃の私は中継を見ていてショックを受けた。
が同時に、彼らに対する尊敬のような気持ちも芽生えた。
今では宇宙水泳などやるのは私くらいのものだ。
私は手をかき足をバタつかせ、宇宙を泳ぐ。
なぜそんなことをしているのか、それは私にもさっぱりわからない。
その他
公開:20/09/01 21:27
更新:20/09/01 21:27
更新:20/09/01 21:27
空想競技
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
ログインするとコメントを投稿できます