ヴァンパイア彼氏

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輝く月光の下で、私の血をあなたに輸血しながら、いつものようにおしゃべりをする。
『いつもわりぃな、輸血』
「あなたに噛まれるよりはマシよ」
そっか、と言ってあなたは微笑む。笑ったときに見せる、その長くて鋭い犬歯を見るたび、あなたは本当にヴァンパイアなんだと思う。
『なあ、お前女子高生なんだし、パンケーキ食べたいとか思わねぇの?』
「あんまり思わないかな。それより、あなたとラーメンが食べたい。夜中までやってるお店あるし」
『ラーメンか』
「あ、でもニンニク苦手だっけ? ニンニクマシマシできないね」
『できねぇなあ。でもラーメンは好き』
「じゃあ今度行こっか。約束ね」
『わかった。じゃあ、そろそろ帰る。夜が明けて灰になる前に』
あなたは私の腕から輸血針をそっと抜いた。
「ねえ、今日は言わないの?」
『え、あ、うん、月が綺麗ですね』
「ですね」
マントをなびかせ、あなたは闇の中へと消えていった。
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公開:20/09/02 20:25

日常のソクラテス( 神奈川 )

19歳男子大学生です。
ショートショートの自由でちょっぴり不思議な世界観に惹かれ、自分も書いてみたいと思うようになりました!
主に恋愛、青春、ファンタジー、日常系を中心に書いています。
まだまだ勉強中です!ぜひコメントいただけたら嬉しいです!
空想競技コンテスト銅メダル『ピンポンダッシュ選手権』
空想競技コンテスト入賞  『ダメ人間コンテスト』
ツイッターはこちら↓
https://twitter.com/socratesla55

最近は少し長めのお話を書いているので更新少なめです^^

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