花屋まで

その街の私鉄駅で降りたら東口を出て南に向かってずんずん歩くと小さな花屋がある。花屋の店員はホースを片手でつかんで立ったままじょぼじょぼと水を流しつづけている。彼女に声をかけてエプロンの左のポケットに入っているメモを渡してもらう。二つ折りの紙を開くと可奈子の連絡先と簡単な地図が書いてある。可奈子に電話してから地図に示された喫茶店まで歩く。花屋から十分足らずで喫茶店。店には可奈子が待っている。彼女と席に座る。喫茶店と思われたその店はゲームセンターでもあって彼女と並んで画面に向かいゲームを始める。二人のアバターを作って画面の道を歩き始める。森から海辺から岩場の山岳からいろんな道を二つのアバターが歩くゲームだ。たくさんの画面を次々とクリアすると大きなターミナル駅に出る。そこで出会った人物から教えられた列車に乗る。私鉄電車はある駅に止まる。そこで降りる。その駅の東口から出て南に向かう。