雷親子

26
27

雲の中に在る、大小の氷の欠片が、激しく衝突し合い電気が発生する。それが飽和状態になると、地面に向い電気を放出するが、この時、稲妻を伴い雷鳴を轟かす。地表に向かう電気は1万度以上の高温で、空気の分子は激しく動いている。
通常、空気は電気を通さないが、雷は無理やり空気の中を進もうと、湿気が高く通り易い道を模索するから、ジグザクに地上に向かい落ちて来る。
昔から雷は「地震、雷、火事、親父」と、恐れられる存在だが、実際に電圧も数十億ボルトにも達し、かなりの破壊力を持っている。
ある時、雷が近くに落ちたので落下点に観察に行くと、何と大太鼓と小太鼓を持った厳つい顔の雷親子がいた。意外にも泣きながら、落ちた時に転び擦りむいたと腕と膝を見せに来た。

丁度持っていたバンドエイドで応急処置をすると、ありがとう、ありがとうと何度も礼を言い、これからは二度と落ちませんと言い残し、筋斗雲に乗り天空に戻って行った。
ファンタジー
公開:20/09/01 10:40

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容