団体相撲バトル

　そのドーム球場で、団体相撲の決勝戦が開催された。
　球場内に、直径100メートルの巨大な土俵が設置されていた。
　東と西の扉が開いた！
　東軍は日本、赤い廻し。西軍はモンゴル、白い廻し。総勢100名の力士たちが土俵に入場してきた。
　ルールは簡単だ。敵を押し出し、土俵に残ったチームが優勝である。
　東軍西軍の力士たちが土俵で睨み合う。
「はっけよい、残った！」
　行司の掛け声とともに戦いが始まった！
　凄まじい熱気。熱狂する観客。張り手や投げ技で奮闘する両軍。土俵から次々と落ちていく力士たち。
　残ったのは、横綱二人だった。
　東軍『海王』と西軍『白天竜』の対決だ。
　結果、白天竜が残った。と思われたが、突然土俵から逃げ出した。大きな猫が背後に隠れていたのだ。白天竜は大の猫嫌いだった。
　優勝は日本。
　決まり手は『猫だまし』だ。
　猫が着ぐるみを脱ぐと、赤い廻しの少年力士が現れたのだ。