理想の寂しい未来

「オハヨウゴザイマス」
いつもの挨拶を執事ロボットが行う。
続いて、お寝坊なご主人様を寝たままに、お顔を洗顔し、歯磨きをして差し上げる。
そのあと、トーストとコーヒーをご主人様の前に用意し、
「ホンジツノニュースハ、ミライカブシキガイシャガ、ジジツジョウノトウサン、、」
と、今日のニュースを読み上げていく。
ニュースはご主人様が興味のある分野をピックアップし、読み上げる。
よくあることだが、今日のご主人様は食欲がないようで、朝ごはんを召し上がらない。
手がつけられていない朝ごはんを下げ、お着替えを行い、会社直通の自動運転自動車にお乗せし、お見送りする。
「イッテラッシャイマセ」

ご主人様は会社に到着し、自席まで会社のロボットが送迎する。
オフィスのエントランスに到着し、
周りの人々が悲鳴を上げた。
「死んでる、、」
ご主人様は息をしていなかった。