字幻「未来への役割」

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 古代中国で最上級概念とされた「中庸」思想。
 庸は杵(午)を両手で構えた「庚」に「用」を付けて、「労役に用いる」という意味。この労役は古代王朝での日々業務・義務労働であり、恒常性・平常という意味合いを含む。現在は「广」(まだれ)のある偏った字形だが、古代は左右均衡した字形であった。

 中庸という概念の解釈は様々に提唱され、アリストテレスのMesotesと同義ともされる。
 仏教での中道との類似も指摘されるが、宗派ごとの差異や宗教的世界観を背景にした想定される終着点も異なる。

 偏りのない中、恒常的な庸、これを現代解釈すれば「持続可能社会」と言い換えて差し支えない。その実現のために社会人に必要な素養が中庸である。
 古代哲学を現代解釈するのは危険かもしれない。現状変更を反乱と呼び、人権弾圧にも利用できるからだ。
 しかし、環境破壊を廃した持続可能社会への転換は、もはや不可避だろう。 
その他
公開:20/08/31 18:01
中庸 持続可能社会

NfMM

54字に収まらなかったアイデアの捌け口。
あまり人の作品は読みませんので、悪しからず・・・

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