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毎度くだらない、小噺を一つ。
連日、暑い日が続きますな。
こう暑いと外に出るのも億劫です。
しかし家じゃ、かかぁがあれこれうるさく言ってくるもんですな。
「ちょいとおまいさん、寝てばかりでしようがない!」
「うるさいやつだね。休みも仕事のうちでぃ」
「休んでばかりじゃないか。甲斐性なしっ!」
「いいやがったなこの野郎。」
「何が悪いのさ!皿一つも洗えないくせに!」
「皿ぁ?見てろ、顔が映るくらい磨いてやらぁ」
「あら、存外上手いじゃない。」
「…馬鹿野郎。大したこたぁねぇ。」
「いやぁ、惚れ直した。でも、掃除機は無理だろう?」
「誰に言ってんだ。塵一つ残さねぇよ。」
「すごい!おまいさん」「洗濯は?」「風呂洗いは?」「買い出しは?」
「ええい、まとめて俺に任しとけ」
猿もおだてりゃなんとやら。亭主が家事を次々こなします。一通り終わると寝転がった奥方が一言。
「夕飯はまだかぃ?おまいさん。」
その他
公開:20/08/31 11:44
なんちゃって創作落語 夫婦小噺

伽藍堂 無一文( 寄席 )

伽藍堂無一文(がらんどうむいちもん)
しがない噺屋風情が芸の肥やしにこちらで厄介になっております。
兄さん、姐さんがた、どうぞお見知り置きを。

たまに拝読、感想を残しやすが、
江戸弁忘れた時ゃ内緒にしといてくだせぇ。

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