女神のプロローグ

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大学構内の広場で桜井 春は手に持った文庫本を落とした。日向 葵、椿 雪乃の生徒2人も目を丸くし見合わせる。優しい春風がソメイヨシノを揺らし薄紅の花びらが舞う。大学構内の生徒はみな、1人の女生徒に目を奪われていた。それは、大学生起業家の夏木誠司や金髪で柄の悪そうな竜胆秋人も例外ではなかった。その女性「神野いのり」の話をする時、皆が彼女を"女神"と呼ぶ。
「彼女は私にとって本当に女神様だったの」
日向 葵は崇拝に似たうっとりとした口調で言う。
「アレはアレで悩みもあったと思うけどよ」
竜胆秋人は金髪を掻き、派手なアクセサリをジャラジャラ鳴らした。
「見てわからないか?今、忙しいんだ。」夏木誠司はパソコンから目もくれずに吐き捨てる。
「…」目を伏せたまま椿 雪乃は黙ったままだ。

桜井 春は神妙な顔で刑事に口を開いた。

「全てお話します。"女神"の…神野さんと僕たちの"あの事件"のことを」
ミステリー・推理
公開:20/08/29 17:43
更新:20/08/29 17:47
桜井 春(サクライ ハル) 【ハル】 夏木誠司【セージ】 (ナツキ セイジ) 日向 葵(ヒナタ アオイ)【ヒマ】 竜胆 秋人(リンドウ アキヒト) 【リンドウ】 椿 雪乃(ツバキ ユキノ) 【ユキノン】 女神の不在シリーズ① 400文字でこのキャラ数

空津 歩( 東京在住 )

空津 歩です。

ずいぶんお留守にしてました。

ひさびさに描いていきたいです!


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https://twitter.com/Karatsu_a

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