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「なんで今更そんなこと言うんだよ」
これ見よがしに深刻な顔をしたイケメンの男が言った。
「きっと、わかってもらえないと思って」
下を向いたまま、韓流ヘアの爽やか系男子が応える。
「だけど、もう、我慢できなかったんだ。ずっと、いつかは言わなきゃって思ってた」
二人は場所を移した。
高い天井の部屋。二人の他には誰もいない。照明は点けたままだ。
両人とも、互いに目を合わせたまま、黙って両手に薬品を塗りつけていく。
「いくぞ」
「うん」
名状し難いグロテスクさのある、その独特な突起物を握りしめ、荒い息を吐きながら二人は一歩ずつ、だが着実に、その高みへと登っていく。
長いようで、それは一瞬の出来事だ。
「ユキヒロ、も、もうダメだ」
「スグル!」
「ユ、ユキヒロ! っつ、ああ!!」
テレビの画面を見ながら、僕は思った。
誰なんだ、ボルダリング・ラブなんてジャンルを始めたのは。
これ見よがしに深刻な顔をしたイケメンの男が言った。
「きっと、わかってもらえないと思って」
下を向いたまま、韓流ヘアの爽やか系男子が応える。
「だけど、もう、我慢できなかったんだ。ずっと、いつかは言わなきゃって思ってた」
二人は場所を移した。
高い天井の部屋。二人の他には誰もいない。照明は点けたままだ。
両人とも、互いに目を合わせたまま、黙って両手に薬品を塗りつけていく。
「いくぞ」
「うん」
名状し難いグロテスクさのある、その独特な突起物を握りしめ、荒い息を吐きながら二人は一歩ずつ、だが着実に、その高みへと登っていく。
長いようで、それは一瞬の出来事だ。
「ユキヒロ、も、もうダメだ」
「スグル!」
「ユ、ユキヒロ! っつ、ああ!!」
テレビの画面を見ながら、僕は思った。
誰なんだ、ボルダリング・ラブなんてジャンルを始めたのは。
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公開:20/08/31 07:00
さまようアラフォー主夫
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