飛び出すのも考えもの

飛び出す絵本というのが流行ったことがあった。映画でも3D上映が一般的になり専用眼鏡をかけるとはいえ、立体的に映像が感じられるようになった。テレビでこれが普及しないのはなぜかわからないが、おそらくはコンテンツ側の問題が大きいのであろう。

そんな時、画期的な映像が製作され、ディスクメディアとして販売拡大が期待された。エロビデオではない。古い映画に手を加えたものだ。

しかし、製作側の期待は大きく外れ、販売禁止が後を絶たなくなった。

怪鳥音とともに上半身裸の筋肉質なアジア人が画面から飛び出してきてキックをかましてきたり、空を飛ぶサメが襲ってきて被害に遭う事例がいくつも報告されたからだ。

鑑賞者は一人暮らしが多く、そのため発見が遅れたことが被害を重篤にした。

なお、なぜだかわからないが、井戸から女が出てくる映画では、鑑賞者がひとり喜んで｢さだこたんはあはあ｣などと言い残す余裕があった。