細い芯

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二つの文房具店が開発競争をしていた。
ある日A社が0.2mmのシャー芯を出した。
人々はこぞってA社のシャー芯を買った。
しかしB社はA社がそれ以上細い芯を開発していないことを知っていた。
翌月ここぞとばかりにB社が0.1mmのシャー芯を売り出した。
人々はB社の芯ばかり買うようになった。
B社の社員がA社の社員に出会って言った。
「もうシャー芯市場は俺たちのものだ。知ってるぜ。お宅はうちのより細いのは出せないんだろう。早く撤退したらどうだ。」
するとA社は含みのある笑みを浮かべ答えた。
「生憎、うちには秘密兵器があるんでね。まあ今に見てなさい。」
社員はこのことを上層部に伝えたが、B社は負け犬の戯言ととって相手にしなかった。
翌月A社が大々的な広告を掲げた。
「新発売!0mmの芯誕生!」
人々はA社に殺到した。
その他
公開:20/06/20 15:47

竜泉寺成田

物書きを目指している大学3年生です!
noteで短編を、Twitterでは140字小説を毎日投稿しているのでよかったら見てってください〜!!
ショートショートガーデンは思いつき次第更新します!難しい!いつかさわやかな作品を書きたい!
楽しんでもらえたら幸いです〜。
note:https://note.com/ryusenji_narita
Twitter:@ryusenji_narita

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