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夕方、突然に雷鳴がし始めてザーッと来た。空の照明が切れたように一気に暗くなり、少しして今度は家中の電気が消えた。
「お、停電だ」ケンジが言う。
けれどユミエは何も言わなかった。たぶんキッチンにいたはずのユミエにケンジは話しかける。
「ユミエ、だいじょうぶ?なんともない?」
しかし彼女の返事はない。
窓から外を見ると、ほかの家もみんな暗い。やはり停電なのだと思った。外では雷雲がその力でまき散らす雨粒の破片が路面に叩きつけて硬くて痛そうな音を立てている。不安が募る。
「ユミエ。どうした?返事をしてくれない?」
ケンジは用心しながらキッチンへ入った。
見ると冷蔵庫の向こうの陰がぼんやり光っている。近づくとユミエが床に座り込んでいた。
――彼女自身が光を放っている――
「突然停電して、どうにもならなかったの」苦笑する彼女。
「そう……ちょうどいい明るさだよ」
彼は彼女の手を取った。
「お、停電だ」ケンジが言う。
けれどユミエは何も言わなかった。たぶんキッチンにいたはずのユミエにケンジは話しかける。
「ユミエ、だいじょうぶ?なんともない?」
しかし彼女の返事はない。
窓から外を見ると、ほかの家もみんな暗い。やはり停電なのだと思った。外では雷雲がその力でまき散らす雨粒の破片が路面に叩きつけて硬くて痛そうな音を立てている。不安が募る。
「ユミエ。どうした?返事をしてくれない?」
ケンジは用心しながらキッチンへ入った。
見ると冷蔵庫の向こうの陰がぼんやり光っている。近づくとユミエが床に座り込んでいた。
――彼女自身が光を放っている――
「突然停電して、どうにもならなかったの」苦笑する彼女。
「そう……ちょうどいい明るさだよ」
彼は彼女の手を取った。
その他
公開:20/06/20 22:48
読んでいただきありがとうございます。(・ω・)/
ここに投稿する以外にも、自分のブログに同時掲載しているときがあります。
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