嘘つきのゴミ箱

0
2

名のとおり、嘘つきが利用する魔法のゴミ箱がある。
私には捨てたい嘘がある。

実は私、自分の『ちょっとした嘘』に悩んでる。
30分くらい遅れそうなのに、あと10分で着く!て言ってみたり、見た事ない物を、見た!と言ったり…

皆が「すごい!」て言ってくれたら嬉しいのかな…
ちがう、嘘をつかない私は、何の魅力もないからか…

ある日、クラスで1番人気者のくみちゃんが、一緒に帰ろうって誘ってくれた。
話せば話すほど素敵なくみちゃん。
絶対嘘なんかつかへん。
「くみちゃんて、嘘つかへんの?」
くみちゃんは大きな目をパチクリさせて平然と言った。
「嘘つきの私、ゴミ箱に捨ててん。
二度と嘘つけへんねん。めっちゃ困るで。ちょっとした嘘やったら捨てんとき。」

うそー!
考えもしなかった真逆の意見。

「嘘も方便やん」
くみちゃんは笑った。

やっぱり素直なくみちゃんは素敵や。

嘘、いつか捨てよ。
その他
公開:20/06/20 22:08

ほんだのほ

◉「隕石家族」✖︎ショートショートガーデン コラボ
で、【白ネギ家族】が巨大隕石賞を受賞。

◉せたがや朗読教室プチプラージュ主催の朗読会で【おいしい色鉛筆】を朗読していただけることに。

日時:9月23日(祝木)11時~12時
場所:日本近代文学館
朗読出演者:10名(5名は高校生)
観覧者:最大30名(会場の定員は120名)
入場料:無料
主催:せたがや朗読教室プチプラージュ 
目的:10代~20代の朗読活動を応援するため
朗読形態:全文をそのまま朗読(1人2作品)
※公演が中止の場合は動画または録音によりYouTube公開


皆さんの心に少しでも引っかかるような作品を届けたいです⭐︎

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容