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夏休み、僕は田舎の爺ちゃんの家に泊まりに行く。僕は今年こそはと鼻息を荒くした。
爺ちゃんの家は凄く古い。廊下を歩くとギシギシ鳴るし、天井からもミシミシ聞こえる。
「それは家鳴りじゃな。古い家に棲む妖怪じゃ。悪さはせん、そっとしておいてやれ」
爺ちゃんに言われるも僕は家鳴りを捕まえたくて仕方がない。
だって妖怪を捕まえたとなれば僕はクラスで人気者になれる。だから今年こそ捕まえてやるんだ!
僕は去年、天井裏を這いずり回り、罠も仕掛けた。全て無駄に終わった。
今年は天井裏にカメラを仕掛けた。まずは妖怪の姿を撮ってやる!
3日が過ぎた。回収したカメラには何も映っていない。
僕はおかしな事に気付いた。天井裏の下…つまり天井から足音がするんだ。
空耳なんかじゃない。何かが天井を歩く音がする。
何となくカメラを天井へと向けた。
去年亡くなった婆ちゃんが天井を床にして、逆さまの状態で僕に手を振っていた。
ホラー
公開:20/06/20 19:00

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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