282. エム(続き)

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エムはどうやら便秘をしているらしかった。
毎日沢山食べていたのに一切排泄をしていなかったからだ。どうしよう?私は思案した。
(そうだ!トイレって書いたらどうだろう?)
私はすぐに『Toilet』とそこに書いた。
しかしエムはピクリとも反応しない。
そうか、単語じゃダメか…絵ならどうかな?
そう考え直すと下手なりにもトイレのイラストをエムのそばに描いてみた。 しかし、やはり反応はない。えと…えと…
その時、自分が少し前に便秘した時に薬を飲んだことを思い出し『Laxative(下剤)』と急いでエムの横に書くと、エムは苦しみながらもその単語の所まで進み食べ始めた。
と、その後間もなくして今迄食べてきた単語を全てそこに排泄し始め、ノートはみるみる真っ黒くなって使えなくなってしまった。

私は『これからも宜しくね』という英文を書いていた二冊目の英語のノートの一頁目を開き、エムをそっとそこへ置いた。
ファンタジー
公開:20/06/18 02:38
更新:20/06/18 02:40
ショートショート創作ドリル ストーリー04 エム

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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