真夜中のコンビニ

「いらっしゃいませ。お足元の方、滑りやすくなっていますのでおご注意ください」

「お、お客様、スケート靴での入店はご遠慮ください。床が傷付きますので」
「はぁ～、私の心が傷付いたんですけど」
「その程度で傷付く心であれば大会上位優勝は無理ですね。スケートは諦めた方が良いですよ」

「お客様はもしかしてあのお笑い芸人の方ですか」
「そうです」
「ただ今、床が滑りやすくなっております」
「それなら、床でも舐めてみよか。そしたら、わての滑舌がもっと良くなりますわ。あっ、これ、アメリカンジョークでっせ」
「あんた、バリバリの関西人やがな。それにあんた今、めちゃくちゃ滑ってまっせ」
「そうなんよ。毎日、滑っているからワテの頭とお尻はツルツルです」
「それならうちの店で滑り止め、買っていきなよ」
「それはアカン。そんなもん買うて毛が生えたらわて、キムタクと間違えられるがな」
「そんなわけあるか」