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夜、治安の悪いスラム街を一人の女が歩いている。
俺は仲間達に目配せすると女を取り囲んだ。
「よう、ねぇちゃん。ここは治安が悪いんだ。俺達が守ってやるよ」
ボブがナイフをちらつかせるも女は動じない。
「必要ないわ」
女が俺達の横を通り抜ける。
「おい待てよ!」
アンディが女の肩を掴んだ。空耳か?女から駆動音が聞こえるぞ?
女はアンディの腕を掴むと百キロはあるその体を軽々と投げ飛ばした。嘘だろ!
ボブが女にナイフを突き立てる。刺さってない!?
女はナイフを奪うと紙屑の様に丸めた。
そんな…まさかアンタ…
「そう!私が今着込んでいるのは防弾防刃機能搭載パワードスーツ。これさえあれば非力な女性でもスーパーマンに早変わり!このスーツを着て、君もヒーローになろう!」
アンディが起き上がる。「今なら送料無料」
ボブが指を立てる。「サイズも色も多数取り扱っております」
最後に俺が決める。「お電話お早めに」
SF
公開:20/06/17 18:51

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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